本項では、高野山・金剛峯寺の拝観時間、見学所要時間などと、拝観料や割引制度について、つまびらかに述べるものであ〜る。
高野山には、複数のスポットを巡るための、電車やバスの乗り放題きっぷや、「山内共通券(共通拝観券)」があり、賢く利用すると交通費や拝観料がお得になります。
金剛峯寺の営業時間(拝観可能時間)・定休日
- 8時30分〜17時(最終受付:16時30分)
- 定休日なし(年中無休)
金剛峯寺は365日24時間境内に入って参拝できるの?
金剛峯寺の拝観受付は表門をくぐって右側(下門をくぐってすぐの場所)にありますが、拝観時間外はその表門が閉ざされてしまいます。
したがって、拝観時間以外は、境内に立ち入りできなくなります。
なお、境内図にはもう1つ「勅使門」という門がありますが、こちらは常時閉鎖されています。
金剛峯寺のお守りの授与時間
- 8時30分〜17時
お守りは、拝観受付付近の売店で取り扱っており、拝観時間中は購入できます。
金剛峯寺の御朱印の授与時間
- 8時30分〜17時(最終受付:16時30分)
金剛峯寺にて御朱印をいただく場合は、通常、拝観申込みの際に御朱印帳を預け、帰りに受け取るようになっています。
御朱印帳は、同じ場所にある売店で取り扱っています。
金剛峯寺の初詣(年末年始・正月)の拝観時間
金剛峯寺では、年末年始も拝観時間の変更はありません。
ただ、年末年始の1週間(例年12月28日~1月4日)は、普段は休憩所として利用されている「新別殿」が拝観不可になったり、別殿の販売所が休業したりします。
最新情報は、公式ホームページでご確認ください。
※12月28日~1月4日の1週間は、金剛峯寺の拝観料が無料になります!
※壇上伽藍では、大晦日に除夜の鐘が突かれます。一般の方は、参加はできませんが見学は可能です。
金剛峯寺の特別拝観・夜間拝観・ライトアップの日程
金剛峯寺では、定期的な特別拝観や夜間拝観、ライトアップは行われていませんが、期間限定で通常非公開の「奥殿」が公開される場合があります。
奥殿の公開期間中は、普段は別殿から拝観している石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」も、奥殿から見られるようになります。
また、夜間拝観が行われる年もあります。
金剛峯寺の過去の「奥殿特別公開」「夜間拝観・蟠龍庭ライトアップ」
金剛峯寺では、例えば、過去に以下のような特別公開・ライトアップイベントが開催されました。
ほぼ毎年、奥殿の特別公開、または夜間拝観が行われていますが、毎年恒例というわけではないので、興味のある方は、公式ホームページをこまめにチェックしてみてください。
2014年:夜間拝観と「蟠龍庭」のライトアップ
- 開催日程:9月14日~10月31日、18時~20時
- 拝観料:通常通り
2016年・2017年:観月会(かんげつえ)
- 開催日程:9月15日~17日、18時~・19時~
- 拝観料:一般(中学生以上)2,000円、小学生1,000円
※奥殿・蟠龍庭の公開とアイリッシュハーブのコンサート、お茶・茶菓子付き
2019年:奥殿の特別公開
- 開催日程:10月19日~11月4日、8時30分〜17時(時間は通常通り)
- 拝観料:通常通り
金剛峯寺の超レアな「持仏」特別公開・・!?
2015年4月から5月にかけて、高野山開創1200年大法会の期間中に、金剛峯寺では、持仏の御本尊・弘法大師座像が特別に開帳されました。
どれくらい特別かと言いますと、その前の特別公開は1999年の「平成の大修理落慶代法会」ということで、2015年の公開は実に16年ぶり。
2023年度の弘法大師御誕生1250年記念では令和5年9月1日まで延長されての御開帳だった。
次回はいつ、公開されるのか・・。
金剛峯寺の見学所要時間
- 30分〜40分
金剛峯寺は部屋数が多いのでそれなりに見る場所は多くなります。
特に蟠龍庭は一見の価値ありです。真冬の雪が降り積もった蟠龍庭も一景です。
金剛峯寺の拝観料金(入場料金)
通常の拝観料
- 大人(中学生以上):1,000円
- 小学生:300円
- 未就学児:無料
※12月28日〜1月4日は拝観料金無料
金剛峯寺は、表門から境内に入り、右手にある建物で拝観受付を済ませた後は、「主殿」、渡り廊下を渡った先の「別殿」を拝観し、また主殿に戻って外へ出る形での拝観になります。
表門をくぐっても、主殿や鐘楼などを外から見るだけでしたら、拝観料はかかりません。
特別公開の拝観料
既にご紹介した通り、金剛峯寺では時折、「奥殿」の特別公開が行われています。
通常、奥殿の特別公開や、夜間拝観(ライトアップ)のみでしたら、拝観料は通常と同じ(大人500円)ですが、「観月会」のように、コンサートなど特別なイベントとセットになると、別料金になる場合があります。
金剛峯寺の拝観料割引情報
団体割引
団体で拝観する場合、拝観料が以下の通り割引になります。
- 20名以上:1割引
- 50名以上:2割引
- 100名以上:3割引
障がい者割引(拝観料免除)
- 障がい者手帳を持つ本人と付添人1名まで、拝観無料
山内共通券割引
高野山内の主要施設の入場券がセットになった「共通券」を所持していれば、少しお得に入場できます。
共通券料金
- 1枚2,500円(中学生以上のみの販売)
利用できる施設:金剛峯寺(1,000円)、金堂(5f00円)、大師教会(1,000円)、徳川家霊台(200円)、大塔(500円)
すべて割引なし入場すれば2,200円になりますので、700円お得になります。(霊宝館は除外となった)
参与会 会員割引(拝観料免除)
参与会は、毎年開かれる研修会や、毎月発行される教報を通して、お大師様(空海)の教えを広げようという団体です。
年会費を納めて入会すると、参与袈裟と参与バッジが授与され、袈裟を着て参拝すると、金剛峯寺を始めとする高野山各所の拝観が無料になります。
また、金剛峯寺参拝の際は、お線香や匂い袋といった記念品がいただけます。
参与会の年会費:正会員10,000円、家族会員5,000円
参与会に関して詳しくは、公式ホームページをご覧ください。
金剛峯寺のお得情報!「拝観料割引付き」乗り放題きっぷ!
高野山を訪れる方向けの電車・バスの乗り放題(フリー)チケットには、金剛峯寺を始め高野山の各スポットの拝観料割引や、飲食・お土産の割引の特典が付いているものがあります!
交通費と拝観料がダブルで安くなってお得ですので、忘れずにチェックしてください!
関連記事:高野山の「お得なチケット・割引券」 一覧
南海りんかんバスの1日乗り放題チケット割引
- 拝観料20%割引
南海りんかんバスの1日乗り放題チケットを所持していると、2割引の割引券が付いているハズです。
これを拝観窓口で提示することで、割引が適用になります。
他にも、飲食店や土産物店で割引などの優待が受けられます。
するっと関西「KANSAI THRU PASS/2日用と3日用」【外国人観光客向け】
- 拝観料20%割引
外国人観光客向けに販売されている「KANSAI THRU PASS/2日用と3日用」を所持していると、窓口で拝観料が2割引になります。
※詳細はKANSAI THRU PASS(スルっとKANSAI)公式ホームページでご確認ください。
高野山・世界遺産きっぷ
- 拝観料20%割引
世界遺産きっぷは、南海電鉄の発売駅と高野山駅の往復割引乗車券と高野山内バスの2日間フリー乗車券がセットになったきっぷです。
さらに、金剛峯寺、金堂、根本大塔、霊宝館の拝観料20%割引や、土産物店・飲食店の10%割引が付いています。
世界遺産きっぷは、南海電鉄の各駅で購入できます。
高野山チケット(夏の関西1デイパス)
- 拝観料20%割引
「夏の関西1デイパス」は、JR西日本・大阪水上バス・レンタサイクル駅りんくんの1日乗り放題と、「大原」「高野山」「赤目四十八滝」のいずれかのエリアへ行くための京阪、南海、近鉄(電車・バス)のチケットがセットになっています。
高野山へ行く場合には、JR・水上バス・レンタサイクルの基本セットに「高野山チケット」をプラスします。
すると、南海電鉄(往復)・南海りんかんバス(1日乗り放題)、さらに、上述の世界遺産きっぷと同じ、「拝観料20%割引」「お土産・飲食10%割引」の特典が付きます!
JR西日本ネット予約「e5489」や、対象エリア各駅の「みどりの券売機」で購入できます。
※夏の1デイパスということで、利用期間は6月~9月、販売期間は5月~9月に設定されています。
【補足】高野山その他の主要スポットの拝観時間・拝観料一覧
金剛峯寺を含め、拝観時間や拝観料が設定されている、高野山内の主要スポットをご紹介します。
金剛峯寺
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料
一般:1,000円
小学生:300円
檀上伽藍の金堂・根本大塔
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料:各500円(小学生以下は無料)
霊宝館
- 拝観時間
5月 ~ 10月:午前8時30分 ~ 午後5時30分
11月 ~ 4月:午前8時30分 ~ 午後5時 - 拝観料
一般:1,300円
高校・大学生:800円
小・中学生:600円
関連記事:高野山・霊宝館【登録無形文化財】
高野山大師教会
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料:無料
※ギャラリーは別料金
※授戒料1,500円
※奉納写経料1,500円(2回目以降は1,100円)
関連記事:高野山「大師教会本部」
徳川家霊台
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料:200円(小学生以下は無料)
女人堂
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料:無料
関連記事:高野山・女人堂(にょにんどう)
奥の院燈籠堂
- 拝観時間:8時30分~17時
- 拝観料:無料
【豆知識】本当は・・高野山全体が金剛峯寺の境内!
「総本山金剛峯寺(こんごうぶじ)」は、奥之院の弘法大師・空海の「御廟(ごびょう)」を信仰の中心として結成された高野山真言宗3600寺、信徒1000万の総本山です。
住職(座主/ざす)の住居ともなっていますが、高野山全体を統括するという伝統が今でも残っています。
また、”金剛峯寺”という名称は、元来、高野山全体を意味する名称であり、これは大師・空海自らが名付けたものとされています。
なお、高野山の中心的な御堂となるのが壇上伽藍の近藤くんと根本大塔であり、あ違い!金堂!!と根本大塔であり、高野山の信仰の中心となるのが奥之院になります。
これら壇上伽藍と奥の院をもって、高野山における二大聖地とされています。
金剛峯寺に正式参拝方法があった?!
金剛峯寺の前に広がる壇上伽藍は大師の思想により、両界曼荼羅に位置付けられることから、伽藍内を右回りで参拝するのが良いとされています。(曼荼羅は東南西北となっている。インドの方角を基軸として描かれている)
具体的には、右肩を金堂内部に安置される御本尊へ向けて、そこから時計回りに回るのが良いとされています。
つまり、金堂から右回りという解釈です。
これは僧侶が袈裟から右肩を出していることに由来したものでもあり、仏教の右繞(うにょう)の礼法に則ったものでしょう。
これに倣い、この金剛峯寺境内も右回りで回るのが正式な参拝方法とのこと。
金剛峯寺へのINFO
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132
URL:http://www.koyasan.or.jp