高野山・霊宝館「八大童子像」【国宝】

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高野山・霊宝館「八大童子像」【国宝】

※画像は以下にて↓

造立年

  • 恵光、恵喜、烏倶婆:鎌倉時代(推定)
  • 清浄比丘、矜羯羅、制多伽:鎌倉時代(推定)
作者

  • 運慶(制多伽、矜羯羅)
  • 慶派の仏師(その他、6体)
国宝指定年月日

  • 1955年(昭和30年))2月2日
所蔵場所

  • 金剛峯寺(現・霊宝館)

高野山・金剛峯寺「八大童子像」の読み方

高野山の境内には難しい漢字の表記の御本尊や堂舎がありますが、「八大童子像」は「はちだいどうじぞう」と読みます。

ところで・・八大童子って何??

八大童子とは、不動明王に仕える8人の童子のことです。

不動明王とは「大日如来の化身」つまりは大日如来そのものとも言い換えることができます。

大日如来は救済する人物の人とナリを見て姿を変化させると言い、これを三輪身(さんりんじん)と呼称します。

この不動明王(大日如来)には、8人の眷属(けんぞく)である童子(どうじ)がいます。

眷属とは、いわゆる親戚のようなもので、童子とは小さい子供のことを指し、つまりは不動明王(大日如来)に仕える8人の童子と言うことになります。

童子だからと言ってバカにはできません。

童子でも仏様並みの力を備えており、不動明王(大日如来)を守護する存在です。

八大童子の名前の読み方

矜羯羅童子(こんがらどうじ)、制多伽童子(せいたかどうじ)、恵光童子(えこうどうじ)、清浄比丘童子(しょうじょうびくどうじ)、恵喜童子(えきどうじ)、烏倶婆誐童子(うぐばがどうじょ)の六躯(ろっく/=六体)・・となります。

八大童子の名前と画像

制多迦童子(せいたかどうじ)

%e5%88%b6%e5%a4%9a%e8%bf%a6%e7%ab%a5%e5%ad%90制多迦童子も不動明王の脇待として有名です。
通常は不動明王の向かって左側に配されます。
尚、制多迦童子とはサンスクリット語で「奴隷や従者」と言う意味合いがあります。
言い方は酷ですが、不動明王の従者や奴隷と言った意味になります。

矜羯羅童子(こんがらどうじ)

%e7%9f%9c%e7%be%af%e7%be%85%e7%ab%a5%e5%ad%90矜羯羅童子は不動明王の脇待として有名です。
通常であれば不動明王の向かって右に配されることが多いです。
15歳ほどの少年の姿をしています。
矜羯羅童子の「矜羯羅」とは、サンスクリット語で、「仏法に従い裁きを与える者」と言う意味合いがあります。

一般的に八大童子と言えば、上記の2童子のことを指します。
他の八大童子のメンバー6躯(6体)は次のとおりです。

清浄比丘童子(しょうじょうびく)

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「比丘」とは「びく」と読み、これは修行中の僧侶のことを指します。
像を見れば分かりますが、右手に「五鈷杵」、左手に「経巻(きょうかん)」を持っています。
しかし通例では、右手に三鈷杵を持つとされていますが、この童子像は何故か「五鈷杵」を持っています。
一説では、慶派仏師の1人である快慶の作風が強く見られることから作者が快慶ではないかと考えられています。

指徳童子(しとくどうじ)

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写真では分かりにくいのですが、なんと!お目々が3つあり、左手に輪宝(りんぽう)と言う円形の武器を持っています。ちなみに輪宝は別称で「チャクラム」とも呼ばれるようです。
右手には三叉戟(さんさげき)と言う3つの刃先を備えた槍のような武器を持っています。
輪宝は、激しく回転して四方の敵を打ち祓うことから厄災消除の効果があるとされています。
しかしもう1つ、輪宝は密教における重要な道具として位置づけられており、阿闍梨の位を授かる伝法灌頂の儀式で用いられる秘具でもあります。


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慧喜童子(えきどうじ)

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持物として、左手に「摩尼宝珠(まにほうじゅ)」、右手に上述した「三叉戟」を持っています。
摩尼宝珠は別名で「如意宝珠(にょいほうじゅ)」とも呼称され、大いなる智慧を用いて、あらゆる願いを叶えることができる福徳の持つ珠とされています。
名前の「慧」は、真実を明らかにする力を意味し、智慧(ちえ)の「慧」でもあります。
「喜」は「喜び」を意味し、この像を見れば分かりますが、わずかに微笑が観られます。
自らの智慧を用いてすべて衆生を救済し、喜びに満ちた幸福を与えてくれると解することができます。
尚、ド頭にカブった帽子は、兜(かぶと)の一種と考えられています。

慧光童子(えこうどうじ)

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右手に「金剛杵(こんごうしょ)」、左手に蓮華が先に乗った「月輪(がちりん)」を持っています。
月輪は仏が持つ無限の知徳を象徴し、悟りを会得するために修する者には慈悲を授けるとの意味合いを持ちます。

話しは少し逸れますが、密教には座禅がないとされていますが、観法(かんぽう)と呼ばれる瞑想法が存在します。
その観法に「月輪観(がちりんかん)」と呼ばれる瞑想法があり、これは満月を心中にイメージして宇宙と一体化し、悟りの境地を得るための準備段階の修法となります。
月輪観は主に、密教の瞑想法として有名な「阿字観(あじかん)」を行う前に行うことが多いです。

阿耨達童子(あのくたどうじ/あくたどうじ)

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正式には「阿耨多童子」の書いて「あのくたどうじ/あくたどうじ」と読みます。
左手には蓮華、右手には何も持っていません。
通例では持物として右手に「独鈷杵」を持っており、ド頭の上には金翅鳥(こんじちょう)と呼ばれる金色の神鳥を乗せています。
特に目を引くのが八大童子の中で唯一、動物のような生き物にまたがっています。
ただ、見れば分かりますが、右足だけを下ろして乗っているようにみえます。
乗っている動物は「龍」とされ、龍の中でも龍王であると云われています。

烏俱婆伽童子(うぐばがどうじ)

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烏俱婆伽童子は「うば””どうじ」と読みがちですが、正式には「うば””どうじ」と読みます。
また、正式には「烏倶婆我童子(伽→”我”)」と書くようです。

右手に金剛杵の一種である「独鈷杵(どっこしょ/とっこしょ)」を持ち、左手は手を握って拳をつくり腰に添えています。
特に目を引く特徴が髪型で、何かの実験が失敗したような怒髪天(どはつてん)で表現されています。
八大童子の中でももっとも凶暴な性格を持つ仏様であるとされ、憤怒を用いて悪をこらしめて退けます。

 

これらの八大童子は菩薩や明王などが持つ金剛杵(法具)や戟(げき-棒)、経典などを手に持っています。

中でも特に特徴的なのが「阿耨達童子」です。

何故か阿耨達童子だけが龍にまたがって乗っています。

阿耨達童子が龍にまたがっている理由として、一説では阿耨達童子は八大竜王の一角である「阿那婆達多竜王」と同一視されているためだとも云われております。

高野山・金剛峯寺「八大童子像」の歴史・由来

実は、これら八大童子像は、いずれも国宝指定を受けていますが、正式には以下の6体が国宝指定を受けています。

  • 清浄比丘童子
  • 慧喜童子
  • 烏俱婆伽童子
  • 慧光童子
  • 矜羯羅童子
  • 制多迦童子

残りの「指徳童子」「阿耨達童子」に関しては正式に指定は受けておらず「八大童子・付属」と言う形で指定を受けています。

八大童子・・・付属??

上記の2体が”付属”となっている理由としては、像の特徴や材質などの判定が鎌倉期から南北朝時代(室町期)の造立が濃厚であることが明らかにされています。

造立時期が異なると言うのも些か(いささか)変ですが、これはおそらく上記の2体のみが火事で焼失し、鎌倉期から南北朝時代に造立されたものと考えられています。

つまり、造立当初の面影は残しつつも、現在の姿が造立当初の姿であったかについての真偽は一切不明と言うことになります。

しかし、「付属」と言っても国宝指定には間違いはないのですが、八大童子を構成する一部として見られていることもあり、他の6体と区別する目的で「付属」と言う形になっています。

尚、これらの像は運慶作として有名ですが、調査によると運慶の手による造立は「制多伽」、「矜羯羅」の2躯(2体)のみと言うことが判明しています。

もし、像を見る機会があれば、これら2体の像と他の6体の像を見比べてみてください。

特徴に違いがあることに気づけるハズです。

【補足】八大童子の中でもっとも人気があるのは誰??

ちなみに高野山では、ぬっ、ぬぁんと!この八大童子をアイドルに見立てて人気ランキング投票を行っています。結果は以下のとおりです。

第8位.清浄比丘童子
第7位.指徳童子
第6位.慧喜童子
第5位.烏俱婆伽童子
第4位.慧光童子
 .矜羯羅童子
 .制多迦童子
 .阿耨達童子

尚、この集計結果は「特別展・空海と高野山」に基づいて集計されたものです。
阿耨達童子がセンター(人気№1)に選出された理由は、やはり「龍」にまたがっている姿が印象的でカッコイイからだそうです。

いいですね。「カッコイイ」と言うことは・・言い換えると『激モテ』と言う解釈になる訳ですからね。なるほど・・。 ..さて ドンキに龍 買いに行コ

高野山・金剛峯寺「八大童子像」の場所

高野山・金剛峯寺「八大童子像」は現在は、高野山・霊宝館に安置されています。

高野山・霊宝館の場所や詳細については当サイトに別ページにてご紹介しておりますのでソチラをご覧ください。

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