高野山 壇上伽藍「蛇腹道」
「蛇腹道」の読み方
「蛇腹道」は「じゃばらみち」と読みます。
「蛇腹道」とは?
「蛇腹道」とは、「伽藍の入口(金剛峯寺)」から「壇上伽藍内(東塔)」へ向かう小道のことです。
「蛇腹道」名前の由来
蛇腹道の名前の由来その1「高野山の街並みが蛇に似ている」
蛇腹道という由来は、壇上伽藍を高野山の中心に据えて高野山全体の寺院の並びを俯瞰したとき、その形が蛇のように長細くなっており、ちょうどこの蛇腹道のあたりが、蛇のお腹になることから「蛇腹道」という名前を付したとのことです。
そして、蛇腹道の名前を付けた人物とは、なんと!「弘法大師・空海」その人だと云われております。
大師は生前、高野山全体の地形を「蛇」ではなく、「龍」が伏せる姿にも例えていたと言われます。
蛇腹道の由来その2「大圓院から伽藍までの道中が蛇に似ている」
他には、現在の宿坊「大圓院(だいえんいん)」から「嶽弁財天社(だけのべんざいてんしゃ)」までの道のりが蛇に似ているとされる説もあります。
蛇の「頭」の部分:嶽弁財天社
蛇の「腹」の部分:蛇腹道
蛇の「尻尾」の部分:大圓院
以上のように例えたために「蛇腹道」と呼んだそうです。
嶽弁財天社・蛇腹道・大圓院の位置関係図
現在の大圓院は宿坊として有名です。
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「蛇腹路」の名前の由来には「龍神信仰」が関与している?
この壇上伽藍の御社にて奉斎される丹生都比売(丹生明神)ならびに善女竜王社にて奉斎される善女竜王、そしてこの蛇腹道とをすべてひっくるめて、この高野山にかつて龍神信仰があったと考えられています。
これは大師が京都の神泉苑を代表例とした数々の雨乞いの祈祷を執り行ったことや、大師が中国青龍寺に居処した折、三昧耶戒(さんまやかい)を善如竜王に授け、日本へ連れ帰ったとされる伝承も重なり、いつしか、高野山自体に龍が棲むという龍神信仰が誕生したとも考えられまする。(龍がヒマラヤ山の北にあるという伝説の池(阿耨達池/無熱悩池)」に住んでいる伝承を高野山という山にあてた)
その1つとして、この高野山を上空から俯瞰した時、まるで龍が伏せているようだという信仰が生まれ、この道が龍の腹、すなわち蛇の腹部分にあたる「蛇腹道」命名され、これが広まったということです。
宿坊に宿泊されている方は忘れずに!「蛇腹道のこんな見どころ」
ライトアップ
実はなんと!高野山に宿泊して夜出歩かなければ分からないことですが、この根本大塔を含め、大会堂、大塔の鐘、蛇腹道は夜間になるとライトアップされます。
ライトアップの点灯時間は季節によって異なりますが、概ね、日没から夜明けまでです。
高野山の宿坊へ予約された方は是非!夜、壇上伽藍へ訪れて、昼間とはまた少し雰囲気の違った、幻想的な壇上伽藍をご覧になってください。
⬆️御影堂のライトアップ「提灯に明かりが灯る」
⬆️中門のライトアップ「不気味でどこか怖い四天王像」..ギぃゃゃ〜
紅葉
蛇腹道の道の脇にはたくさんの紅葉が群生しており、秋の紅葉の季節ともなれば、それはそれは見事な紅葉を目に焼き付けることができます。
また、この蛇腹道は高野山における紅葉の代表的なスポットになります。
紅葉時期のライトアップはさらに幻想的な、コノヤローなほど幻想的なそれはそれは美しい彩りをお目にかけることができます。
高野山・壇上伽藍「蛇腹道」の場所(地図)
- 最寄りバス停:南海りんかんバス「金剛峯寺前バス停」下車徒歩約1分
蛇腹道は金剛峯寺の前を走る国道480号線の向かい側、福島正則が奉納した「六時の鐘」の向かい側に位置します。
壇上伽藍の見どころ一覧
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